体の声を聞く

先日、膝の痛い患者さんが来院されました。

数ヶ月痛みを我慢し、あちこち痛くなってどこが痛いのか分からないと仰っていました。

鍼でも何でも楽になるなら何でもして下さいとも仰っていました。

上を向いて寝ているだけでも痛く、膝を持って股関節や足首を動かそうとするとさらに痛みが強くなります。

関節や筋肉周辺の痛みが神経まで飛び火し神経痛をおこしています。

仕事でどうしても安静に出来なかった事が原因のようです。

体の声を聞いてみると、痛いと言っても聞いてもらえなかったので段々大声を出さざるを得ない状況だったと想像できます。

まるで人間関係のよう。

痛みが筋肉をより緊張させ、筋肉の緊張が血液の循環不良を招き、痛みがさらに強くなる負のスパイラル。

根本的な治療としては、痛みを消すことよりも(体からの声を消すこと)、体にきちんと謝り、話を聞き信頼関係を取り戻すこと(体が喜ぶ心地良い刺激を沢山入れてあげる)と説明しました。

いつ治りますか?と患者さんよりよく聞かれます。

それを決めるのは患者さんの体であり、最高経営責任者のあなたと部下の体が信頼関係を取り戻すことが出来れば多くの症状は改善方向に動き出します。

もつれた人間関係を改善するのには時間が必要です。

頭は自分に都合よく考える癖があり、体の声を正確に理解していないようです。

自分の体を他人と考え、何と言っているのか想像することが大切です。

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