患者さんやママ友との会話の中で、尿もれに悩んでいる方や、尿もれパッドを使っている方が思っていた以上に多いことに驚きました。
くしゃみ、ジャンプ、子どもを抱き上げるときなど、お腹に力が入った瞬間に尿が漏れてしまう。
これは「腹圧性尿失禁」と呼ばれる状態で、産後の女性にもっとも多く見られる尿もれです。
原因の多くは、出産時にダメージを受けた骨盤底筋の機能低下。
他にも、年齢や女性ホルモンの変化、体重増加などが関係しています。
出産直後であれば一時的なものであることもありますが、数年経っても症状が続いている方も少なくありません。
「もう何年も前の出産だから」「今さら鍛えても…」と思われるかもしれませんが、骨盤底筋は何年経っても鍛え直すことができます。
尿もれのセルフケアとして推奨されているのが「骨盤底筋体操(ケーゲル体操)」です。
【やり方】
1. 肛門や膣を10秒間ぎゅっと締める
2. 力を抜いて30秒リラックスする
→ これで1セット。
朝・昼・晩に10セットずつ、8週間継続を目安に行ってみてください。
続けることで、骨盤底筋の感覚が少しずつ戻ってくる方も多くいます。
生活の中で尿もれに悩まず過ごせるよう、今できるケアからはじめてみることが大切です。
※参考文献:『尿漏れ治療がわかる本』(巴ひかる著)