肩こりを東洋医学で考える:気滞血瘀

主訴:肩こり/30代女性

2ヶ月前からパーソナルトレーニングを始め、トレーナーさんから「肩・背中の硬さを改善するために、整体や鍼灸を受けてみては?」とアドバイスを受け、来院されました。

身体を確認すると、背中はまるで板が入っているような硬さがあり、特に肩甲骨周りや腕に緊張が強くみられました。

また、下半身にはむくみや冷えがあり、「お尻から下が冷えている感じがする」とのこと。

お仕事ではパソコン作業が多く、長時間同じ姿勢で過ごすことも多いそうです。

さらに膝裏には圧痛があり、全身的に気血の巡りが滞っていることが考えられました。

東洋医学では、肩こりは気や血の巡りが滞ったり、筋肉が十分に養われなくなったりすることで起こると考えられています。

今回は、パソコン作業による長時間の同じ姿勢や身体の緊張などが重なり、身体の「気」の巡りが滞り、さらに「血」の巡りも悪くなっている「気滞血瘀(きたいけつお)」の状態と考えました。

「気滞血瘀」とは、東洋医学でいう「気」と「血」の流れが滞った状態です。

東洋医学では「肝」には気の巡りを整え、気血をスムーズに流す「疏泄(そせつ)」という働きがあると考えられています。

また、筋肉や腱は「肝」と関係が深いとされているため、気の巡りが滞ることで、筋肉の緊張やこりとして現れることがあります。

今回は初回ということもあり、まずは全身の緊張を緩め、気血の巡りを整えることを意識して施術しました。

特に硬さの強かった肩甲骨周りを中心に、全身のバランスをみながら施術を行いました。

◆日常生活でできるセルフケア(生活習慣・食養生)

今回のような「気滞血瘀」の場合、「滞った気血を巡らせること」が大切です。

① 適度な運動で「滞り」を動かす

ウォーキングやストレッチなど、深呼吸を伴う運動で気の巡りを促す

長時間パソコン作業をする場合は、こまめに立ち上がったり、肩や肩甲骨を動かしたりすることもおすすめです。

② 湯船に浸かる

シャワーだけで済ませず、ゆっくり湯船に浸かって身体を温める

入浴はリラックスする時間にもなるため、仕事などで緊張した身体を休める時間としても大切です。

③ 香りのある食材で気の巡りを促す

東洋医学では、ネギ、ミョウガ、シソ、春菊、柑橘類などの香りのある食材は、気の巡りを助けるものとして考えられています。

また、生姜、にんにく、コショウ、唐辛子なども気血を巡らせる食材としておすすめです。

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