ヘッドホン難聴(イヤホン難聴)について
◎ヘッドホン難聴(イヤホン難聴)について
ヘッドホンやイヤホンを使い、
大きな音量で音楽などを聞き続ける事で
音を伝える細胞が徐々に壊れて起こる難聴です。
少しずつ進行していくため
初期には自覚しにくく
失った聴覚は戻りません。
大きすぎる音量で聞かない
長時間連続して聞かず
定期的に耳を休ませる
などの予防が重要となります。
『詳細』
○ヘッドホン難聴(イヤホン難聴)とは…
大きな音にさらされることで起こる
難聴を
「騒音性難聴」または
「音響性難聴(音響外傷)」といいます。
騒音性難聴は主に身近で、
工場の機械音や工事音などの騒音にさらされることで起こります。
音響性難聴は、
爆発音あるいはコンサート・ライブ会場などの大音響などにさらされるほか、
ヘッドホンやイヤホンで大きな音を聞き続けることによって起こります。
「ヘッドホン難聴」あるいは「イヤホン難聴」と呼ばれ、
近年、特に問題視されています。
WHO(世界保健機関)では、
世界中の若者たち(12~35歳)が、
携帯型音楽プレーヤーやスマートフォンなどにより
音響性難聴のリスクにさらされているとして警鐘を鳴らしています。
ヘッドホン難聴(イヤホン難聴)は、
じわじわと進行し、
少しずつ両方の耳の聞こえが悪くなっていくため
初期には難聴を自覚しにくいことが特徴です。
他の症状として、
耳が詰まった感じや耳鳴りを伴う場合があります。
重症化すると聴力の回復が難しいので
耳の違和感を感じたら早めに受診することが大切です。
○ヘッドホン難聴の原因…
耳から入った音は、
内耳の蝸牛(かぎゅう)という器官にある
「有毛細胞」という細胞で振動から電気信号に変換され、
脳に伝わることで音を認識するようになります。
自動車の騒音程度以上の音を聞く場合、
音の大きさと聞いている時間に比例し、
音を感じ取りにくくなり
難聴を引き起こします。
特にヘッドホンやイヤホンは
耳の中に直接音が入るため
周囲に音漏れするほどの大音量で聞いていたり
長時間聞き続けたりすると
難聴が起こります。
○ヘッドホン難聴の治療…
有毛細胞が壊れる前であれば
耳の安静を図ることで回復します。
初期には耳栓を使う
定期的に耳を休ませる
といった指導が行われます。
大音響などを聞いたあとに急に耳の聞こえが悪くなったときは、
突発性難聴の場合と同様に、内服や点滴などの薬物療法が中心になります。
ただし、治療を行っても聴力が十分に改善しないこともあります。
○ヘッドホン難聴の予防…
WHOでの推奨。
音量を下げる
連続して聞かずに休憩を挟んだりする
使用を1日1時間未満に制限する
「ノイズキャンセリング機能」のついたヘッドホン・イヤホンを選ぶ