【足関節捻挫の安静期間の目安】
捻挫にて損傷した靭帯の回復には少なく ても 6 週間から 3 ヶ月の期間が必要であることから,
多 くの場合,損傷した軟部組織などの回復が十分になされ ないまま競技復帰をしている現状がうかがわれる
【足関節捻挫の再発率】
足関節捻挫の再発率は,全ての下肢傷害における再発 率の中で最も高い.
スポーツにおける 足関節捻挫の再発率は 73%であり,そのうちの 59%が 足関節の痛みや不安定感などの後遺症を有していたこと を報告されている.
【足関節捻挫の予防に対する対策】
1)バランスや 神経筋コントロールに重点を置いた総合的リハビリテー ションを最低 3 ヶ月間続けること,
2)足関節周辺筋郡, 股関節伸展筋及び外転筋群を強化・改善すること,
3) 背屈関節可動域制限を有する選手に対する可動域制限を 改善することが推奨されている
【足関節 の不安定感の原因】
初回捻挫に よる足関節の靭帯や腱の損傷による固有感覚障害が主な 原因の一つであるとされている.
足関節外側靭帯に おける固有受容器の多くは靭帯の付着部に位置し,足関 節捻挫にて発生する靭帯損傷部位の多くは靭帯の付着部 であるため,足関節捻挫における靭帯損傷が固有受容器 に及ぼす影響は大きいと考えられる.
また,腓骨筋 腱や後脛骨筋腱の損傷においては,ゴルジ腱器官などの 固有受容器が影響を受けることが考えられる
【結論】
捻挫の再発、後遺症を防ぐためにも捻挫当初のRICE・治療・リハビリテーションが必要
【参照】
【セルフケア流れ】
①受傷当時はRICE
②荷重を掛けず足首を動かし関節可動域を広げる
③片足立ちで低下したバランス感覚を取り戻す
④壁に手を付きゆっくり両足でつま先立ち
⑤和式トイレにゆっくりしゃがみ込むイメージで自重にてフルスクワットで関節可動域をさらに広げる
⑥ランジにて自重で負荷を掛けながらバランス感覚と関節周囲筋を刺激
その後、少しづつジョグ、ランニング、ダッシュ、ジャンプを入れていく。