人間はなぜ病気になるのか?
東洋医学では次のように考えます。
体のどこかに働きの弱まった場所が出来る。その弱まった場所に外から寒さやウイルスなどが侵入し、体のバランスが崩れる。これを病気と考えます。
このように、東洋医学では体の働きの弱まりが、病気になる原因だと考えます。それを治療することにより、正常な状態に戻すことで、病気を治そうとする医学なのです。
では、人間の体は、なぜ弱った状態になるのでしょうか?
第1に体質があります。
たとえば、風邪をひきやすい人、何か食べるとすぐ胃腸の調子が悪くなる人など。
第2に精神的動揺があります。
健康の人でも、不安や苦悩がつづくと、食欲不振や不眠を訴えるようになります。
つぎに、弱った場所をいかにして見つけるのか?
東洋医学では、人体の各部分を関連づけている連絡網としての「経絡(けいらく)」という考えがあります。
経絡は、おもなもので14本あり全身を巡っています。
したがって、弱った場所は必ずどこかの経絡の異常として出てくるのです。これを発見することが、すなわち診断です。
このような診断だけではなく、その経絡上にあるツボに、鍼または灸を施すことで、その異常を正すこと(治療)が可能となります。