30代女性 2回目の帝王切開後
【主訴】
・右腹部のヒリヒリ・チクチクした皮膚の痛み
・帝王切開後も痛みが続いているが、傷とは別の場所
・産前からお腹が大きくなるにつれて感じていたが、出産すれば治ると思っていた
・1人目の出産(帝王切開)ではこの痛みはなかった
【経過】
・産後1ヶ月健診では「特に問題なし」と言われたが、皮膚の痛みは改善せず
・産科医によると、出産時の子宮や腹筋を広げた影響も考えられる
◯考察
触診すると、右腹部は左側に比べて硬く、熱感がありました。
考えられる原因:
・神経症状(ヒリヒリ・チクチクする痛み)
・帝王切開の影響(皮膚の傷だけでなく、皮膚から子宮まで5層にわたり切開・縫合されている)
・妊娠中の姿勢の影響(右下で寝ることが楽だったため、圧迫が続いていた可能性)
◯施術
・癒着を防ぐため、傷跡周囲の皮膚・筋膜を優しく動かす
・血流促進と神経症状を和らげるため、お灸を使用
・全身のリラックスを促すため、頭皮への刺激
また、自宅でできるお灸やお腹のマッサージをセルフケアとしてお伝えしました。
【患者さんの声】
謎の痛みの原因が“治るもの”と分かっただけでも、本当にストレスから解放されました。ずっとこうだったら、とか、何をしてみたらいいかさえ分からない、のが辛かった。まずできることが見つかったので、次回まで続けてみます。
産後の痛みは、原因が分からないと不安になりますよね。
今回のケースのように、帝王切開後の違和感は皮膚の傷だけでなく、内部の影響も考えられます。
産後のケアは、身体の回復だけでなく、心の安心にもつながる大切なもの。
これからも経過を見守っていきたいと思います。