腰部脊柱管狭窄症におススメ良書

腰部脊柱管狭窄症でお悩みの方に是非読んで欲しい良書

国立大学教授・腰の世界的名医が教える
運動を頑張らなくても脊柱管狭窄症がよくなる1分間ほぐし大全 西良 浩一 著

日本中のシニアを最も悩ます整形外科疾患の一つが「腰部脊柱管狭窄症」です。

患者数は約580万人と推定され、

背骨の中を縦に貫く神経の通り道「脊柱管」が、加齢とともに「狭窄」(狭まる)し、脚へつながる神経や血管が圧迫され、足腰に痛み・しびれ・違和感・冷え・脱力・間欠性跛行(こま切れにしか歩けなくなる症状)などのつらい慢性症状が現れるのが、脊柱管狭窄症の特徴です。

医療機関や治療院を何軒も渡り歩いたり、手術を受けたりしてもよくならず、「医療難民化」する患者さんも多い、やっかいな病気です。

私が勤務する国立徳島大学病院には、このように難治性の脊柱管狭窄症に悩む患者さんが、北は北海道から南は沖縄まで全国から多数訪れます。米国など国外から受診される患者さんも少なくありません。

診療予約はすでに数年先まで埋まっていて、予約をお取りいただいても、大変心苦しいのですが、初診をかなりお待ちいただく状況となっています。

そうした状況下で、一刻も早く、今まさに苦しんでいる患者さんの助けになりたい、そうした思いから決意したのが、本書の執筆です。

本書を読むことで、当院で行っている診療の一端を知り、病状の改善に役立てていただければ、これ以上の喜びはありません。

さて、多くの患者さんが当院での診療を希望される背景には、世界最先端ともいうべき当院独自の3つの特徴があるからではないかと自負しています。

①画像検査ばかりに頼らない徹底的な「原因究明診断」

②患者さんごとに最適な「運動療法指導」

③局所麻酔下で行える最先端の「全内視鏡手術」

このうち、特に力を入れているのが、徳島大学病院式の運動療法です。

運動療法こそ脊柱管狭窄症を治療するうえで最も重要な柱といえるでしょう。

とはいえ、最先端の医療を期待して来院する患者さんに運動療法をおすすめすると、最初は拍子抜けして、「運動療法は大変で、出来そうにない」「運動療法など効くはずがない」「散々試したが良くならなかった」といった感想を持つ人が多いようです。

しかし、それは大きな間違いです。

確かに、症例によっては、運動療法だけではよくならず、手術が必要になる場合もあります。

しかし、手術的あるいは手術後に運動療法を行うと、手術後の病状や経過が格段によくなることも確認されているのです。

実際に、その人に合う適切な運動療法を、正しいやり方で、しっかり継続すると、それまでのつらいしびれ痛が、まるで嘘だったかのように軽快して、驚く患者さんが少なくありません。

エクササイズ イズ メディシン。私はそう考えています。運動は薬になるのです。

本書では、患者さんがそれまで無意識のうちに長年続けてこられた「体の使い方・背骨の動かし方のクセ」を正して、症状の改善を根本から図る当院独自の運動療法を「1分ほぐし」と題して紹介していきます。

運動療法はもう数々試してきたという人にこそ、ぜひ1分ほぐしを試してほしいと思います。

というのも、運動療法は、大事なポイントをしっかり押さえて正しく行わないと効果が得られないからです。

ご自身で本当に正しくできているか、大事なポイントを外していないか、今一度よく確かめながらしっかり実践してみて欲しいと思います。

脊桂管狭窄症の運動療法で特に大事なことは、患者さんに共通して見られる「4大狭窄体質」とでもいうべき、以下の4つの身体的特徴を正して、腰椎に集中し蓄積してきた負担を分散し、狭まった脊柱管や椎間孔を広げ、神経の圧迫を除くことに尽きます。

①「反り腰体質」

②「体幹不安定体質」

③「胸椎硬直体質」

④「股関節硬直体質」

以上の4大狭窄体質を1分ほぐしで正すことができれば、悩んできた痛みやしびれの軽減をはっきりと自覚で出来るでしょう。

德島大学病院式1分ほぐしでは、激しい筋トレやつらい有酸素運動など、運動につきものの「頑張り」はいっさい必要ありません。

「運動する」というよりも、腰椎を酷使してきたそれまでの体の使い方と背骨の動かし方のクセを改め、「正しくて無理のない体の使い方・背骨の動かし方」を「学ぶ」だけです。

基本は、脊柱管狭窄症の人に共通する反り腰を正し、動かしすぎの腰椎はあまり動かさずに体幹(胸体)を強化することで安定させ、それまであまり動かしてこなかった胸椎と股関節の硬直をほぐし可動性(動かしやすさ)を高めることです。

そうして腰椎に集中していた負担を分散すれば、腰椎の負担が軽減され、足腰の痛み・しびれは自然と軽快していきます。

効果を実感するまでに数週間〜数カ月かかる人もいます。

いずれにしても1分ほぐしをきちんと行えば、病状のさらなる悪化の防止に役立つことは間違いありません。

ぜひ無理のない範囲で、毎日の習慣として取り入れてください。

大事なのは、決してあきらめないこと、そして、後悔しないことです。

もしみなさんのまわりで運動療法の真価をご存じでないお仲間がいたら、ぜひ本書の内容を共有し、ともに病状の回復を目指してて欲しいと思います。

みなさんのご回復を切に願っています。

德島大学病院病院長,徳島大学医学部運動機能外科学(整形外科)教授 西良浩一

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