40代、子育て中の女性が来院されました。
1年前に腱鞘炎を経験され、年末の大掃除で手を使いすぎたあとから
夜、腕に痛みが出たり、手にむくみを感じるようになったそうです。
お話をうかがっていくと、
実は4年前の第二子出産後から、様々な不調・症状が続いているとお話して下さいました。
腰痛、四十肩、足裏や膝の痛み。寝つきの悪さや、脂っこいものを食べたあとの胃の重さなど。
一見、関係なさそうな症状ですが、
この方の身体をみて感じたのは、全身の巡りが落ちている、循環不良の状態でした。
これは年齢や体力の問題ではなく、ずっと頑張り続けてきた身体のサインだと感じました。
東洋医学には
「不通即痛(通じなければ、すなわち痛む)」
という考え方があります。
気(エネルギー)や血がスムーズに巡らなくなると、弱いところ、よく使うところに痛みや不調として現れやすくなります。
印象的だったのは、
「自分では、そこまで無理しているつもりはない」
と話されていたことです。
身体は限界を感じて、
痛みや不調というサインを出している。
でも頭では
「まだ大丈夫」「これくらい普通」
と思っている。
この身体と気持ちのギャップは、
出産や育児を経験されている方にとても多く見られます。
身体と気持ちのギャップに気づいてもらうことが回復の第一歩と考えました。
このようなとき、私が大切にしているのは、痛い場所を一つずつ治すことではありません。
全身の巡りを整えることです。
巡りが良くなることで、頑張りすぎて緊張している身体が少しずつ緩み、回復できる土台が整っていくと考えているからです。
施術中、
「触られるところ全部痛い」
「こんなところまで痛いとは思わなかった」
と話されていましたが、お腹を温めると「気持ちいい」と、表情がやわらぎました。
全身が緊張し続けていたことが伝わってきました。
いくつも不調があると、
「どこから治せばいいのかわからない」
と感じるかもしれません。
この方も整形外科に行った方がいいのか、婦人科に行った方がいいのか分からず、お母さまのご紹介でご来院下さいました。
不調がいくつもあるとき、身体が別々に不調を起こしているのではなく、ひとつのサインを、いろいろな場所で出しているだけかもしれません。
痛みは、「もう少し自分を大切にしてほしい」という身体からのメッセージだと、私は考えています。
まずは自分の身体の声に耳を傾けて、癒す時間、
お風呂にゆっくり入る
お散歩する
ひとりカフェでのんびりする
家族のため、子供のため、仕事のために後回しにしている自分と、
少しだけ向き合う時間をつくってもらえたら嬉しいです。