明日動くためのギックリ腰ケア

「明日、どうしても休めない仕事があり、動けるようにしたい」
そんな思いで来院された20代女性、ダンサーの方。

2日前に軽いギックリ腰を起こし、痛みは10段階で5〜6。
初めてのご来院でしたが、鍼治療の経験はあり、普段から身体のメンテナンスもされている方で、「痛みがある時は鍼をすると楽になる」とのことでした。

東洋医学では、急性の痛みは炎症や緊張が強く、身体が守ろうとしている状態と考えます。

ギックリ腰の炎症期間は
・30歳以下の方は約24時間
・30歳以上の方は約48時間
痛みがピークに向かい、これを超えると回復に向かうことが多いです。

そのため、私は治療前に
「ギックリ腰は、2〜3日は痛みがピークに向かい、その後は自然と回復に向かいます。
3日しっかり安静にできれば、痛みは半分くらいになることが多いです。
もし3日経っても痛みが強くなっている場合は、休めていないか、別の原因があるかもしれません」
とお伝えしています。

『今、身体がどういう時期にあるのか』を知ることは、不安を減らす大切な要素だと考えています。

検査では
・前屈:途中で止まってしまう
・後屈:問題なし

まだ炎症期の可能性があったため、いきなり腰には触れず、まずは体全体から確認しました。

最初にお腹に触れると、胃のあたりに強い冷え。
お伝えすると「2日前に発熱があった」とのこと。
「今までずっと動いていたのに急に動けなかったので、それが原因でギックリ腰になったのかもしれない」とお話されていました。

今までずっと動き続けていたのに、急に動けなくなったこと、休めない仕事の状況。
身体も気持ちも、かなり緊張していたのかもしれないと感じました。

お腹を温めると「気持ちいい」とリラックスされた表情に。

足も冷えがあり、特に左脚の内側に強い張りと硬さがあったため、温めながら丁寧に施術しました。

腰には「ここ!」というピンポイント(多裂筋)に硬結があり、ご自身で湿布を貼られていました。
そこを鍼で緩めると前屈時の止まる感じが消えました。

さらに、触診時に気になっていた左ハムストリングの硬い部分を押さえながら前屈してもらうと、動きが一気にスムーズに。
その部位には運動鍼を行いました。

まだ腰に違和感が残っていたため、腰下部をカッピングで緩めて仕上げ。

今回は炎症期ということもあり、
少ない刺激でも患者さん自身の回復力をサポートすることを心がけました。

今回の治療のゴールは
「痛みが半分まで落ちて、翌日の仕事を乗り切れること」

お会計時には
「痛みがなくなっています」
と笑顔でお話ししてくださいました。

翌日のお仕事が、無事に過ごせていますように。
そう願いながらお見送りしました。

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